「政治をもっと身近に。」
政治に関する情報をわかりやすくお届けします。

政治ドットコム日本国憲法憲法第97条の条文をわかりやすく説明|最高法規と基本的人権

憲法第97条の条文をわかりやすく説明|最高法規と基本的人権

投稿日2023.3.21
最終更新日2023.03.27

憲法97条の条文

第九十七条〔基本的人権の由来特質〕

この憲法が日本国民に保障する基本的人権は、人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であつて、これらの権利は、過去幾多の試錬に堪へ、現在及び将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利として信託されたものである。

引用:日本国憲法

憲法97条をわかりやすく説明

憲法97条は、基本的人権の保証と、日本が基本的人権を保障するまでに至った経緯が書かれている条文です。

しかし、基本的人権について書かれている憲法11条の条文と重複しているようにも見えます。

第十一条〔基本的人権〕

国民は、すべての基本的人権の享有を妨げられない。この憲法が国民に保障する基本的人権は、侵すことのできない永久の権利として、現在及び将来の国民に与へられる。

 

憲法97条が存在する理由として、憲法の第十章「最高法規」の章の1番始めにあるということが挙げられます。「最高法規」とは、日本において一番強い決まり事という意味です。

つまり、国の権力から国民の人権を永久に守ることを憲法97条にて強調しています。

第一章  天皇(第一条~第八条)
第二章  戦争の放棄(第九条)
第三章  国民の権利及び義務(第十条~第四十条)
第四章  国会(第四十一条~第六十四条)
第五章  内閣(第六十五条~第七十五条)
第六章  司法(第七十六条~第八十二条)
第七章  財政(第八十三条~第九十一条)
第八章  地方自治(第九十二条~第九十五条)
第九章  改正(第九十六条)
第十章  最高法規(第九十七条~第九十九条)
第十一章 補則(第百条~第百三条)

また、憲法の章に関しては、日本国憲法の前に定められていた大日本帝国憲法に合わせて作成したため、このような順番になったと言われています。

この記事の監修者
株式会社PoliPoli 政府渉外部門マネージャー 秋圭史
慶應義塾大学法学部政治学科卒業後、東京大学大学院に進学し、比較政治学・地域研究(朝鮮半島)を研究。修士(学術)。2024年4月より同大博士課程に進学。その傍ら、株式会社PoliPoliにて政府渉外職として日々国会議員とのコミュニケーションを担当している。(紹介note:https://note.com/polipoli_info/n/n9ccf658759b4)

『政治ドットコム』は株式会社PoliPoliが運営する「政治をもっと身近に。」を理念とするWebメディアです。
株式会社PoliPoliは、「新しい政治・行政の仕組みをつくりつづけることで世界中の人々の幸せな暮らしに貢献する。」をミッションに掲げ、政策をわかりやすく発信し、国民から意見を集め、政策共創を推進するウェブサイト『PoliPoli』などを運営しています。

・株式会社PoliPoli:https://www.polipoli.work/
・PoliPoliサービスサイト:https://polipoli-web.com/
・株式会社PoliPoli 公式X:@polipoli_vote
・政治ドットコム 公式X:@polipoli_seicom