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政治ドットコム日本国憲法憲法第33条の条文をわかりやすく説明|現行犯逮捕・令状主義とは?

憲法第33条の条文をわかりやすく説明|現行犯逮捕・令状主義とは?

投稿日2023.3.25
最終更新日2023.03.27

憲法33条の条文

第三十三条〔逮捕の制約〕

何人も、現行犯として逮捕される場合を除いては、権限を有する司法官憲が発し、且つ理由となつてゐる犯罪を明示する令状によらなければ、逮捕されない。

引用:日本国憲法

憲法33条をわかりやすく説明

憲法33条は逮捕の制約について書かれている条文です。

逮捕するには令状(拘留状、逮捕状)を取らなければならないと示しています。このことを「令状主義」と呼びます。

令状は、警察官等から提出された資料を裁判官が確認し、逮捕してもよいと判断したときに発付されます。この仕組みによって、国家権力による不当な逮捕が行われないようにしています。

ただし、現行犯逮捕は例外です。目の前で犯罪を犯している人は、誤認逮捕の可能性が低くなるため、令状がなくても逮捕することができます。

また、現行犯逮捕のほかに緊急逮捕というものもあります。緊急逮捕は、現行犯ではないものの、逮捕状を請求している間に被疑者が逃げたり、証拠を隠滅したりする可能性がある場合に認められます。しかし誤認逮捕のおそれがあるため、逮捕後速やかに令状を請求することが必要で、死刑、無期、長期3年以上の懲役・禁錮にあたる大きな事件のみが対象です。

この記事の監修者
株式会社PoliPoli 政府渉外部門マネージャー 秋圭史
慶應義塾大学法学部政治学科卒業後、東京大学大学院に進学し、比較政治学・地域研究(朝鮮半島)を研究。修士(学術)。2024年4月より同大博士課程に進学。その傍ら、株式会社PoliPoliにて政府渉外職として日々国会議員とのコミュニケーションを担当している。(紹介note:https://note.com/polipoli_info/n/n9ccf658759b4)

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