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政治ドットコムトピックス自粛疲れが数字にもくっきり 車の総走行距離から見る人流の変化

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自粛疲れが数字にもくっきり 車の総走行距離から見る人流の変化

投稿日2021.5.24
最終更新日2021.05.24

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緊急事態宣言はどれほど国民に響いているのでしょうか。
第1回目の緊急事態宣言と比べて、国民が慣れてしまっているようにも思えます。
国土交通省が毎月公表している「自動車燃料消費量調査」で、国内を走行している車の走行距離の推移がわかります。
コロナ禍に見舞われた2020年以降、国内の車の総走行距離はどのように推移してきたのでしょうか。
過去に2回発出された緊急事態宣言時、国民はどれほど自粛したのか、見てみましょう。

自粛ムードが緩みつつある3回目の緊急事態宣言

2021年4月25日から5月11日までの期間、東京、大阪、兵庫、京都の4府県に3回目となる緊急事態宣言が発令されました(4月28日現在)。
長く続くコロナ禍における自粛疲れが叫ばれる中、繁華街では飲食店の酒類提供が止められた影響で「外飲み」が問題視されるなど、緊急事態宣言の効果を疑問視する声も一部で囁かれています。

では、本当に国民は自粛していないのか。
コロナ騒動に嫌気が差して、自分勝手な行動を取っているのか。
国土交通省が毎月公表している「自動車燃料消費量調査」では、調査対象の車両の燃料消費量や走行距離が分析されています。
本統計から、国民は2020年にどれほど「自粛」しているのか、見てみましょう。

第1回目の緊急事態宣言時は前年比23%の大幅減

2020年1月の17人、2月の216人と感染者数が増加していく中で、2020年4月7日に第1回目の緊急事態宣言が発令されました。
国内では強く自粛が叫ばれ、「3密回避」「ソーシャルディスタンス」といった言葉が繰り返し報じられました。
初めての緊急事態宣言、未知のウイルスへの恐怖感も相まって、宣言直前には食料や日用品の買い占め騒動も勃発。社会は騒然としました。

緊急事態宣言に伴って、2020年4月の自家用車(定義:例えば自家の取り扱う貨物又は当該自動車の所有者(又は使用者)とその家族若しくは従業員等を輸送する自動車)の総走行距離は、333億8352万キロまで激減しています。
コロナ禍前の2019年4月は432億7910万キロでしたので、実数で100億キロ、割合では約23%も減りました。

翌2020年5月、何もなければゴールデンウィークの連休は自家用車で旅行に出かける人も多かったであろう月でした。
しかし、緊急事態は引き続き発出されており、2019年5月と比較すると76.4%まで、前年比で約24%も総走行距離は減少しています。
政府が発出した緊急事態宣言は、たしかに国民に届いており、不要不急の外出はこの時期かなり抑制されていたことがわかります。

この努力の甲斐もあり、2020年4月に全国で12187人にまで増加した新型コロナの感染者数は、2020年5月には2477人まで減少。5月25日に緊急事態宣言は全面解除されました。

2回目の緊急事態宣言は自粛ムードが「薄」

全国を挙げての自粛が功を奏し、2020年6月は5月よりもさらに感染者数は減少。全国で1865人にまで落ち着きました。
2020年6月の自家用車の総走行距離も、2019年6月と比較して95%まで回復しています。
緊急事態宣言による緊張が緩和され、感染予防が軽んじられたからというわけではないのでしょうが、結果として2020年7月に感染者数は17651人と激増。2020年8月には3万人を超えるなど、感染第2波が訪れてしまいます。

この感染者数増加を受けて、通常であれば夏休みのバカンス時期である8月も不要不急の外出は自粛が呼びかけられ、自家用車の総走行距離も対2019年8月で約87%と、緊急事態宣言は出されていないにもかかわらず、13%も減少しています。
国民はこの時期、夏休みであっても旅行や観光を「自粛」していたことがわかります。

潮目が変わってくるのが第2回目の緊急事態宣言が出された2021年1月です。
2020年の年末に感染者数が爆発し、年が明けた2021年1月も全国で感染者数が激増。1月の総感染者数が15万人を超える事態となっても、総走行距離は平時の2019年1月と比較して20%の減少にとどまりました。
2021年2月も緊急事態宣言は続いていましたが、2019年2月と比較した総走行距離の減少幅はわずか15%程度。これは、緊急事態宣言の出ていなかった2020年8月と同程度の水準です。

2021年4月末現在、3回目の緊急事態宣言が発出されていますが、どれだけ自粛ムードを高められるかが全国民にとっての課題のひとつと言えそうです。

この記事の監修者
政治ドットコム 編集部
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